症例紹介

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矯正 〜あごがズレている〜part2

矯正 〜あごがズレている〜part1の続きです。

矯正終了後、6ヵ月経過した頃患者様から”咬み合わせが安定しない”との訴えがありました。
下がそのときの写真です

矯正 〜あごがズレている〜part2    

左側の一番奥の歯ですが、歯の頭同士が当たってしまっています。
そのため横の歯の咬み合わせが浮いてしまっていて、安定していません。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

下の写真のように、右側の咬み合わせも浮いた感じになり不安定になってきていました。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

患者様には、現状を話し奥歯の咬み合わせを改善するために夜マウスピースを使っていただくこととしました。
下がその写真です。
正式な名称はダイナミックポジショナーといいます。
矯正後の保定装置として良く使われています。
日中、保定装置が使えない方などに就寝時に使っていただくことが多いです。
積極的に歯を動かしていくので、よりよい咬み合わせをつくることができます。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

作製方法ですが、下の写真のように患者様自身の歯型をとり より良い咬み合わせになるよう、模型上で歯を並べていきます。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

下の写真は 右側からの模型の写真です。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

この型に合うように、マウスピースを作っていきます。
マウスピースはシリコン製でできており、ボクサーが試合をする時に使用するものと良く似ています。
空気穴も開いているので、就寝時も使用しやすいようにできています。
はめてみると結構硬く、歯がしまる感じがします。
使用していただく前に「ギュギュっ」と10回ほど咬んでいただいて、よりフィットさせて使用していきます。

しかしながら・・・・・
結局患者様の強い要望もあり、再治療をすることになりました。
6ヶ月ほど毎晩、ダイナミックポジショナーを使用していただいたのですが、あまり上手く噛む事が出来ず、マルチブラケットによる再治療を希望されました。

下の写真は再治療後のお口の中の写真です。
正面から見ても 上下の真ん中のラインが揃っていてきれいです。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

右側の咬みあわせも 良好です。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

左側の奥歯の咬み合わせもよくなりました。
左下の奥歯は以前の状態よりもより内側に倒した状態にしています。
完璧な状態ではありませんが、良くかめるようになり安定しています。

矯正 〜あごがズレている〜part2    
     
矯正 〜あごがズレている〜part2    

上下の歯列の状態です。

矯正 〜あごがズレている〜part2    

再治療にも1年6ヶ月かかり、トータルで4年7ヶ月もの治療期間になってしまいました。
結果患者様には喜んでいただきましたが、いろいろと反省する点があります。
初めの矯正治療の時に後戻りの事も考えて、拡大した上顎をしっかり固定しておくべきでした。
また、下あごが骨格的に左側にずれていたことを、歯の倒れこみで補正しなくてはいけなかったため、しっかりと硬いワイヤーで左下一番奥の歯を内側に倒しておくべきでした。

このように、症例を振り返って検討してみると、患者様にはご迷惑をお掛けしましたが、色々と勉強させていただいた症例となりました。
この経験をもとに、今後とも研鑽を続けていきたいと思います。



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